ベト7と花村萬月

2007年6月の日記。大好きなベト7に始めて触れる。

●ドラマ「のだめカンタービレ」で有名になった交響曲第7番。
花村萬月の初期の名作「二進法の犬」でヒロインの凛子が音楽喫茶で唐突にベートーベンという天才の仕事を理解できたことで、自分の未来の可能性を知って感動するシーンで引用されたベートーベンの名作、それが通称「ベト7」。本当にそんなカッコ悪い呼び方なのか知りません(めざましテレビで軽部さんが言っていた)けど、確かにカッコいい作品です。

●クラシックなんて教養だから押さえておこう、程度の認識しかなく、けれど小説で書かれていたのが気になって手に取ったのが昨年の3月。いろんなゴタゴタが会社にも家庭でも周囲でも起こっていた2006年の冬から春の季節。たまたま手にしたCDは亡くなった名指揮者でカルロス・クライバーの名作。初めてクラシックで踊って涙を流してしまった、そんな演奏でした。

●その話を宇都宮時代からお付き合いさせていただいている元チェロ奏者で今社長の橋本さんにしたら「野田君、それ当たりだよ!」とのこと。以来、ベト7だけで5枚買って指揮者別に聞き比べたりしたら、本当にぜんぜん違う演奏ばかり。

●ジャズや即興演奏と異なり、クラシックは楽譜はもう決まっていて、あとは指揮者が200年前に書かれた楽譜を元に「きっとベートーベンはこんな気持ちで演奏したかったに違いない」と解釈し、オーケストラから信頼を得て練習し録音し、コンサートに挑むのです。だからパーヴォ・ヤルヴィとカルロスクライバーでは同じ曲でも違うものになるのでしょう。いきなり手にしたCDは試聴もせずに「当たり」をいただいたことが私を幸せにしてくれました。

●小説のヒロイン、凛子が経験した、物事の表面上の理解を超えた理解は私達に夢や希望を与えてくれます。可能性を教えてくれます(小説では凛子はその後不幸なことになりますが、ここでは割愛。ちなみに映画化はかなり無理っぽい 15歳以下は見ちゃ駄目なバイオレンス作品すぎるから けれど名作です)。私も昨年ベト7に出会ったから今があるのです。理由は書きたくないので割愛させてください。

●大阪出張から帰ってきたら、一気にブログを書いてしまった22日でした。

●無知は人生に壁を作る、とは誰かの言葉でしたが、本当にその通りのような気がします。新しいものを知るということは、可能性にも出会えるということですから、これからもたくさんの学びを得て生きたいと思います。毎日楽しい私です